昨年の巣ごもり生活以来、その昔旅先で買い求めた工芸品を少しずつお手入れし使い始める。四季折々の事物や行事を気に留める余裕もなく、旅先の思い出を整理する間もなく次の出張へ・・・、走り抜けて来た30年を想いミャンマーのバガンで求めた漆の仏塔をインテリアに。

ヨーロッパのコロナ感染拡大は日本とは桁違い、3度目のロックダウンも真近。パリはおろか全ての外国が遠く感じられる最近、チーズにワインという組み合わせも既に貴重品の域。大好きなコンテやブリチーズ、真っ白なカマンベールが宝石のように見える。

コロナ禍で迎えた新年、いつもより凝った年賀状が多かったのは「絆」を大切に思う気持ちが強くなったせいかも知れない。主人のゼミの卒業生がデザインした「辛丑」の賀状は難しいモチーフの「牛」が美しく並ぶ。我が家のリビングの今年の一枚に。

軽井沢でもクマが出たという情報もあり野生の動物はやっぱりコワイ。それでも雪の上に残された小さな足跡は可愛らしく、イノシシか鹿？昨晩の風で落ちた枝や松ぼっくりを拾ったり、朝の散歩はいつも楽しい。

イタリア人の建築家、ガエタノ・ペッシェ、私にとってはインダストリアルデザイナーの印象の方が強くポンピドーセンターでの大きな展覧会で初めて全貌を知った。カタログの表紙も全てオリジナルの樹脂で一つとして同じモノはなく今も大切にしている。我が家に眠っていたペッシェ作品の「フィアット・チンクエチェント」をようやくアクリルケースに。

私の作品が並ぶコーナーに置いて頂く「MOMI PARIS」のロゴの入ったアクリルプレートとガラスキューブ、透明感があるさりげない素材を選ぶ。全てがオンラインになり各件に添える小さなサイズは見た目にも可愛らしい。

最愛の叔母を見送り懐かしい写真を集めてレイアウト、思い出の額を作る。穏やかで朗らか、包容力と笑顔に溢れた人柄を想い従妹たちへのカードを書く。「ハイカラ」という言葉がぴったりな、おしゃれで器用な叔母が編んだマフラーは今も私の宝物。

年々進歩するスキーグッズ、中でもゴーグルはいかなるお天気でも雪面がしっかり見える事が大切。主人のゼミの卒業生からプレゼントされたこのゴーグルは日本のオリンピックチームも使っているモデルだそう。ジュニアチームのアウトレットで見つけたウェアにこのゴーグルですっかり選手にでもなった気分。

アロマテラピー好きの私はエッセンシャルオイル＝精油をさまざまに揃えている。青森の鰺ヶ沢で見つけた珍しい「ヒバ油」はバスタイムの必需品、ヒバはヒノキ科の常緑樹で 一滴であっという間に檜風呂のような芳しい匂いがバスルームに立ち込める。朝は爽やかに、夜はリラックスとバスタイムのエッセンシャル選びも楽しい。

展覧会を見に行くと必ず気になる展示用ケース。美術館やアーティストによってはオリジナルのケースを製作している場合もあり興味深い。我が家のギャラリーに置くケースもそろそろ決めなくては・・・。

コロナの影響でマスクを付ける生活になって早一年、そもそも対面の打ち合わせはめっきり減り友人と会うのも殆どがオンライン。メイクもすっかり変わりコレを機に膨大にあるメイク用品を整理する。撮影で頂いたプロ仕様のツールやはり優れモノ、出かけなくとも丁寧にメイクする習慣をつけたいもの。

昨年来のSTAY HOMEでいろいろなモノの整理が進み、世界中を旅して買った工芸品もようやく日の目を見る。ヤンゴンのバガンは漆工芸が盛んな街、工房で作業を見せて頂いた後に選んだ仏塔の漆器は3段の重ね式、筒状の菓子器も入れ子式で幾つもの器が一つに収まる。素晴らしい細工とぽってりとした厚塗りの漆、仏塔が並ぶパノラミックなバガンの風景を思い出す。

広大な敷地に美しいマヤ文明の遺跡が残るメキシコのチェチェンイツァ、道端の露店で買った竹で出来た簡易な楽器はポコポコと乾いた音が何とも可愛らしい。本場で味わったメキシコ料理のトルティーヤやタコスはすっかり我が家の定番メニュウに。

東京国立博物館、トーハクのミュージアムショップは日本の伝統工芸品が一堂に揃うセレクトショップのよう。様々な綴じ方がある「和綴じ」のノートや埴輪のミニチュア、型染めの手ぬぐいなど外国人がお土産を探すにも楽しい。書籍のジャンルも幅広くブックストアとしても秀逸。

子供の頃、母に連れらて良く通った江戸千代紙の老舗いせ辰。江戸の文化を反映したモチーフが可愛らしい色鮮やかな手摺りの千代紙は子供心にも目を奪われた。この千代紙を貼って作った小さな千代箪笥、絵日記も貼り絵風に再現。鮮やかな色彩と遊び心溢れる図柄は今見ても新鮮、素晴らしい江戸の手仕事に改めて感動する。